子どもの教育費、どうやって貯めればよいのかな?
他の人はどうやって貯めているの…!?
子供の学校での出来事や成長に関する悩みについてはママ友と話せますが、教育費の貯め方についてはなかなか話題にできないもの。
子どもの教育プランや教育費の貯め方は家庭によって異なるだろうし、話題にするのもためらってしまいますよね。
我が家は娘2人とも大学に進学することを想定して投資で準備を進めています。「大学入学時に最低500万円ずつ」が目標。
具体的な金額と時期を意識したのは夫がうつ病で会社を休職することになった時です。
それまでは「長女は学資保険に加入しているから大丈夫」とのんきに考えていました。次女が生まれた時は手頃な学資保険がなかったので、代わりに終身保険に加入。それが普通だと思っていました。
その後夫がうつ病になり、復活まで長引きそうだったので家計を見直すことに。
将来必要なお金についてライフプランシミュレーションしたところ、「死亡リスクだけじゃなくて働けなくなったときのリスクも考えておかないといけない」と思い、教育費の貯め方を保険から投資(ジュニアNISA)にシフトチェンジしました。
方針変更してから6年。
教育資金の資産総額は2人合わせて約950万となりました(※)。目標まであとひと踏ん張り!(※2024年6月時点で長女目標達成!)
本記事では、私がジュニアNISAで教育費を準備するまでの過程や、現状のポートフォリオ、運用実績についてまとめています。
我が家のやり方は一般的なやり方とはちょっと違うかもしれませんが、
投資で教育費を準備する事例のひとつとして参考にしてただければと思います。
教育資金はいくら貯める必要がある?
子どもの教育費について考える時に、まずは「実際に教育費がいくら必要か」を知ることが重要です。
幼稚園から大学までに必要となる教育費を把握しておきましょう。一般的な金額を目安とすることで教育資金をどのように貯めるかシミュレーションすることができます。
文部科学省が発表した調査結果によると、幼稚園から高校までにかかる費用は以下のとおり。教育資金が毎月いくらかかるのかも合わせてご覧ください。
すべて国公立の場合 | すべて私立の場合 | |||
---|---|---|---|---|
トータル | 月あたり | トータル | 月あたり | |
幼稚園 | 約47万円 | 約1.3万円 | 約92万円 | 約2.6万円 |
小学校 | 約211万円 | 約2.9万円 | 約1,000万円 | 約14万円 |
中学校 | 約161万円 | 約4.5万円 | 約430万円 | 約12万円 |
高校 | 約154万円 | 約4.3万円 | 約316万円 | 約8.7万円 |
大学 | 約480万円 | 約10万円 | 約690万円 | 約14万円 |
合計 | 約1,053万円 | – | 約2,528万円 | – |
日本政策金融公庫(※国が100%出資した政府系金融機関。教育ローンを取り扱っている)による大学費用に関する調査結果と合わせると、幼稚園から大学まで全て国公立の場合で約1,000万円。すべて私立の場合は約2,500万円かかる計算に!
しかも実家から通学した場合を想定しているので、下宿だともっとかかります。
ひ~国公立と私立の差、おそるべし!
しかも、一人分でこれですから。
うちは私立は絶対無理だ~…
月あたりの費用も参考にすると、小学校卒業までの教育費は生活費から捻出できそうです(実際なんとかなっています)。今年春から長女は中学生。中学からは月々の教育費も上がることを見越して家計をやりくりする必要がありますね。私の収入を増やす方法を考えないと…。
この表から、高校卒業までの教育費は生活費から支払いながら、同時進行で大学費用を準備しておくプランが現実的だということがわかります。(全部、国公立前提での話ですが笑)。ただし、中学からは教育費が急にアップするので、小学校卒業までが貯め時。
ちなみに…
我が家の手取り収入は月37万ほどです。
教育費の貯め方は主に3つ
教育費の貯め方といえば、主に以下の3つが知られています。
- 貯蓄
- 学資保険
- 終身保険
❶貯蓄|こつこつ現金を預金に回す
毎月一定額を貯金するというシンプルな方法です。例えば、毎年2月と6月、10月に支払われる児童手当を貯金に充てる場合を考えてみましょう。
所得制限960万以上に該当しなければ、月あたり以下の手当が支給されます。
年齢 | 児童手当の金額 | 該当年数 | 総支給額 |
---|---|---|---|
3歳未満 | 月15,000円 | 3年間 | 54万円 |
3歳~小学生 | 月10,000円 ※第三子以降の場合月15,000円 | 9年間 | 108万円 |
中学生 | 月10,000円 | 3年間 | 36万円 |
児童手当を使わずに15年間貯め続けると、約200万貯められます。200万円だと国公立大学の3年分の授業料は払えそうですが4年分にはちょっと足りませんね。(※2024年現在の年間授業料=53万として計算)
500万円準備する場合、残り300万。月13,889円追加で貯金する必要があります。※利息はほぼゼロなので含めていません。
❷学資保険|貯蓄をしながら、万一の保障も受けられる
学資保険は毎年保険料を支払うことで、設定した年にお祝い金や満期保険金を受け取れます。万が一の場合の補償がついているのが特徴です。
子どもの教育費を貯める方法としては、貯蓄より有名な方法かもしれません。
我が家は長女が生まれた時、学資保険に加入しました。加入したのはアフラックの夢見るこどもの学資保険です。契約内容は以下の通り。
月払保険料 | 10,024円 |
保険料払込期間 | 18歳払済 |
累計支払保険料 | 2,165,184円 |
受取総額 | 2,400,000円 (学資一時金40万円+学資年金200万円) |
戻り率 | 110.8% |
最終的な受取総額が実際に支払った額より多くなる上に、万が一の保障もついているということで、迷わず契約しました。当時の戻り率は110.8%でしたが、2024年2月に同じ条件で学資保険に加入した場合、戻り率は104.5%となっています。当時の方が条件は良かったということですね。
18歳時点で500万円準備するためには、残り260万円を貯める必要があります。例えば貯金で貯める場合、月12,037円を貯金し続ければ18歳までに合計500万円準備ができます。
高校卒業時点で500万準備するための支払い総額は476万となります。
❸終身保険|保障が一生続き、一定期間を過ぎると受取額が上がり続ける
終身保険とは、終身保障タイプの死亡保険のこと。契約者が亡くなったときに保険金を受け取り、教育資金に充てることができます。
中でも「低解約返戻金型終身保険」は、通常の終身保険に比べ保険料が割安に設定されています。
保険料を払っている期間の解約返戻金を少なくすることで解約しづらくしているからです。保険料払込期間を過ぎると返戻率が高くなるため、解約返戻率が上がるタイミングで解約し、子どもの教育資金に活用することができます。
我が家は次女が生まれた時、学資保険の戻り率が低かったため、代わりに低解約払戻金型終身保険に加入しました。オリックス生命の終身保険RISEという保険です。300万円の死亡保障がついており、子どもが18歳を迎えた年から返戻率が上がるというもの。
保険金額 | 300万円 |
保険料払込期間 | 55歳払済 |
月払保険料 | 11,046円 |
解約払戻金は以下の通り。払込期間中に解約すると損します。
解約払戻金表 | 累計払込保険料 | 戻り率 | |
---|---|---|---|
1年 | 61,920円 | 132,552円 | |
2年 | 153,240円 | 265,104円 | |
3年 | 245,670円 | 397,656円 | |
4年 | 339,150円 | 530,208円 | |
5年 | 433,770円 | 662,760円 | |
6年 | 529,470円 | 795,312円 | |
7年 | 626,340円 | 927,864円 | |
8年 | 724,380円 | 1,060416円 | |
9年 | 823,650円 | 1,192968円 | |
10年 | 924,180円 | 1,325,520円 | |
16年 | 1,539690円 | 2,120,832円 | |
17年 | 2,221,890円※やっとプラスに! | 2,120,832円 | 1.04% |
20年 | 2,289270円 | 2,120,832円 | 1.07 |
契約当時は、「一生死亡保障がついて、しかも払い済み後も持ち続けるとお金が増える!」とウキウキで加入。でも、わりとすぐに「そもそも一生保障がいるのか?」「18歳になったら解約して教育費に充てるつもりなのに増える必要ある?」と考えるように。
時すでに遅し。解約すると10万以上損してしまうので、結局手付かずのまま、2024年現在も保険料を払い続けています。
18歳時点で解約しても戻ってくるのは220万。平行して月12,9629円コツコツ貯金すれば、18歳時点で500万円を準備できます。
高校卒業時点で500万準備するための支払い総額は492万となります。
子供2人の教育資金を貯めるため「投資」を選択
子供2人の教育資金の貯め方として、
- 長女:学資保険
- 次女:終身保険
を例にご紹介しました。でも今だったら保険は選びません。保障と貯蓄は分けて考えるべきだと考えているからです。
保障が必要であれば、月1,000円の掛け捨ての安い共済でも十分です。それに、我が家は万が一の場合保険金が下りる死亡保険に入っています。住宅ローン支払いが免除になることや遺族年金を合わせると、保障は十分だと考えました。
意識すべきことは、もしも働けなくなった時のこと(「死亡した時」ではないのがポイント)。夫が働けなくなると収入が減る(最悪ゼロ)上に支出は変わらず。そんな状況でも保険料を払い続けられる?もしも保険料を払えなくなったら子ども2人分の教育費を準備できなくなります。
収入がある&子どもの教育費がかからないうちに
教育費を準備してしまおう!と考えました
そこで着目したのが投資です。
「時間を味方につければ資産を増やせるかもしれない」と考えました。例えば毎月1万円を年利回り3%で積立投資すると、18年で285万円に達します(元本216万円)。
年利3%で月2万積立投資すると15年で453万円に!夢のような話ですが、難しいことではなく、年利3%は現実的にありえる利率です。しかもNISAなら、運用収益に通常かかるはずの20%の税金がかかりません!
もちろん損する可能性だってあります。
ネットで調べても投資で教育資金を準備することはあまり推奨されていませんでした。大事な教育資金ですから当然ですよね。
でも当時の私はイケイケで「投資信託メインでインデックスファンドで長期運用すれば大丈夫っしょ!もうこれは考えるより勢いでやってしまおう!」
ということで、我が家は教育費を投資(ジュニアNISA)で準備することに。
まずは少額でジュニアNISAをはじめ、3年目の長女の学資保険が解約返戻金が累計支払い保険料を少し上回ったタイミングで解約。
返戻金をジュニアNISAに放り込みました。次女の終身保険は18歳より前に解約すると大きく損するので、18歳になるまで支払いを続けながら、平行してジュニアNISAで運用することに。
ジュニアNISA(ニーサ)は、2016年1月から口座開設の受付が開始された未成年者少額投資非課税制度の愛称です。
引用元:金融庁「ジュニアNISAって何?」
証券会社や銀行などの金融機関で、ジュニアNISA口座を開設して株式や投資信託等を購入すると、本来、約20%の税率で課税される配当金や売買益等が、非課税となる制度です。
非課税投資枠は年間80万円で、非課税期間は最長5年間です。
教育資金を投資で準備するメリットとデメリット
投資は、貯蓄や保険と比べて利回りが期待できるため、効率良く資産を増やすことができます。投資で教育資金を準備するメリットは以下の通りです。
続いてデメリットは以下の通り。
以上のメリットとデメリットを十分理解した上で、我が家は投資を選択しました。
投資にはリスクが伴いますが、リスクを恐れて行動できないのはもったいないです。リスクは他にもあります。病気や死亡のリスクに備えて生命保険に入る。日々の教育費で現金が必要になった時のリスクに備えて最低限の現金は確保しておく。などリスクに備えることが重要です。
次女の終身保険をそのままにしておいたのも
結果リスク分散となりました。
教育費の貯め方|子供名義の証券口座を開設した
我が家はSBI証券で子供名義の口座をそれぞれ作りました。投資額は以下の通りです。
ジュニアNISA投資額 | ||
---|---|---|
長女 | 次女 | |
2019 | 144,238円 | 137,266円 |
2020 | 404,337円 | 410,187円 |
2021 | 800,000円 | 699,061円 |
2022 | 800,000円 | 407,300円 |
2023 | 755,244円 | 800,000円 |
合計 | 2,903,819円 | 245,3814円 |
運用期間は2019年~2023年の5年間です。年間の投資上限額は80万円なので、最大400万円投資できますが、我が家の収入では上限いっぱい投資するのは無理でした。
1年目は少額で様子を見ながら開始。順調に増えてきたので、2年目は投資額を増やせるよう家計支出を見直し、自動積立設定でほったらかし投資を続けてきました。3年目の2021年は、夫のうつ病が再発し2度目の休職。収入がガクっと落ちましたが投資は止めたくなかったので長女の学資保険を解約し、返戻金を投資に回しています。
夫が会社に復帰する2022年までは収入が不安定な時期が続きましたが、生活防衛費を切り崩しながら生活費を切り詰め投資は継続…。
今思えば、よくこんなに投資に全振りできたなぁと。。
当時は「このチャンスを逃したくない!」と必死だったんですよね。
結果、ジュニアNISA最後の年である2023年末の時点で、投資額は約545万(長女290万、次女245万)となりました。2024年以降は追加投資ができないので、これからは元本割れだけはしないよう、ウォッチし続ける必要があります。
ジュニアNISA制度終了後、約3カ月経過後の運用実績をご紹介します。まず長女の運用実績から。
現在の合計額は約450万。残り50万で目標の500万達成です。追加投資はできないので、運用状況を見守りつつ、こつこつ現金を積み立てていく予定です。18歳になるまで10年切っているので、下がり始めたら全て売却しようと思っていますが、決断できるかどうか…。ジュニアNISAの出口戦略は見極めが難しいですね。
※2024年6月追記
長女の資産が目標の500万円に到達しました!ジュニアNISA口座を閉鎖し、現金として確保する予定です。
続いて次女の運用実績です。
現在の合計額は約380万。18歳で終身保険を解約した場合の返戻金220万と合わせると600万円。すでに目標はクリアしていますね。次女もジュニアNISAの運用状況を見守りつつ、こつこつ終身保険を払い続ける予定です。順調にいけば、終身保険の解約金は別の用途に使えそうです。
ジュニアNISA廃止後、教育資金を投資で準備する方法
ジュニアNISAは2023年で終了してしまいました。使い勝手が悪くあまり人気がなかったようですね。残念。
我が家にとっては
- 短期間に集中して
- 子供名義で
- 非課税で
運用できたので、教育費の貯め方としてジュニアNISAを選択して良かったと思っています。
2024年3月の時点で、ジュニアNISAに変わる未成年者向けの投資制度はありません。
教育資金を投資で運用するには、親名義のNISA口座を利用するとよいでしょう。夫婦で年間720万円、生涯で3,600万円の非課税枠を利用できます。
ジュニアNISAに回す予定だった資金を親名義のNISA口座で運用し、子供の進学などで資金が必要になった場合に売却することができます。子育てが終わった後はNISAで夫婦の老後資金を準備することもできますね。
ジュニアNISAより年間の投資可能枠が大きく、自由に売り買いができるので、より使い勝手がよいのが特徴です。
もし、NISAや投資に興味があるけど、「株って聞いただけで恐ろしくて手が出せない」という人は、初心者向けの書籍を1冊読んでみることをおすすめします。ネットの情報は多すぎて結局何が正しいのかわからなくなりがちですから。
私が投資に興味を持ち始めたころ、初めて買った本をご紹介しておきます。初心者向けにシンプルに、わかりやすく投資の魅力について語られており、投資を始める勇気をもらった本です。
第1刷発行から3年目で第32刷発行!人気の高さがうかがえますね。
2024年現在販売されている書籍は改訂版で、新NISAに対応した内容になっています。
証券会社の口座を開設するならポイントサイト経由がお得
NISAを始めてみたいと思っている方は、とりあえず証券会社の口座を開設してみましょう。一つでも口座を持っていれば、買い時を逃すことなく始めることができます。
口座を開設する際はポイントサイト経由で開設するのがおすすめ。ポイントサイト経由で証券口座を開設し、指定された条件を達成するとポイントがもらえるからです。
例えば、我が家が愛用しているSBI証券。
ポイントサイト「モッピー」経由で口座開設をして条件達成すると、なんと17,000円分のポイントがもらえます。(※2024年10月時点)
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少しでもお得に証券口座を開設したい方は
参考にしてくださいね。
まとめ
教育費の貯め方にはいくつかの方法があり、それぞれの家庭の状況により最適な方法は異なります。
mua家では、投資を通じて教育費を貯める方法を選びました。これは一例であり、必ずしも全ての家庭に適応するわけではありません。
最終的には、自分の家庭の状況をよく理解し、計画を立てることが重要です。
また、教育費の必要額を把握することも重要です。公立と私立で必要な費用は大きく異なります。具体的な費用を計算し、それに基づいて貯蓄計画を立てることがおすすめです。
以上が我が家の教育費の貯め方についての体験談です。
皆さんの参考になれば幸いです。
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